「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた原子力発電所の再稼働を求める意見書」への反対意
2017年12月28日
意 見 書
埼玉県議会議長
小林 哲也 様
生活クラブ生活協同組合
埼玉県さいたま市南区別所5-1-11
理事長 木下 美由紀
「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた原子力発電所の再稼働を求める意見書」への反対意見について
2017年12月22日(金)に貴県議会において「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた原子力発電所の再稼働を求める意見書」が可決されたことに対し、以下の反対理由を述べるとともに意見書提出の再考を求めます。
2011年3月11日の東日本大震災から東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生し、原子力発電所周辺だけでなく、広範な地域にも深刻な被害を与えたことから、今後の再稼働によって同様の事態を招く可能性がある限り、埼玉県と県民への影響を考えた意見書とは考えられません。
原子力発電の稼働は、埼玉県民を含む周辺地域の多くの人々の暮らしや命へ影響します。このような「原子力発電」を今後どのようにするのかという問題については、これまでのように国と電力会社と立地先自治体の判断のみで決めてしまうのは大きな問題です。今回の貴県議会の「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた原子力発電所の再稼働を求める意見書」についても多くの県民の意見を取り入れ判断することが必要であると考えます。
また、埼玉県は、東京電力(柏崎刈刃、福島第二)、東北電力(女川)、日本原子力発電(東海)等の原子力発電所へ運ぶ燃料の輸送ルートにあり、再稼働となれば県民にとって大きな不安となります。
貴議会が可決した意見書には「将来の世代に負担を先送りしないよう高レベル放射性廃棄物の最終処分に向けた取組を強化すること。」とありますが、将来の世代に負担を先送りしないようにするのであれば、これ以上の高レベル放射性廃棄物を出さない取り組みが必要です。
新聞報道では、経済産業省の認可法人「電力広域的運営推進機関」の報告から、節電が進み今夏の電力ピーク使用が2010年度比で約15%減っており、原発26基出力相当に値するとの報道もありました。省エネの意識と技術の高まり、福島第一原子力発電所事故の教訓から、電力省エネの促進、再生可能エネルギーの拡大、天然ガス発電とコージェネレーションの推進で、原子力発電を動かす必要はないと考えます。原子力発電への依存は無くしていくべきです。
原子力発電再稼働に反対します。 原子力発電も核兵器も人類と共存できません. 子どもたちの未来のために再生可能エネルギーへの転換を推進するべきです。
以上