森と水のおはなし館だより21号

荒川流域フィールドワーク 第2回 寄居~鴻巣

11月18日(金)、荒川流域フィールドワーク第2回が28名の参加者で、(公財)埼玉県生態系保護協会の堂本事務局長に案内をお願いし、中流域を見学しました。

玉淀ダム(⓵)は、事前資料に「ダムの下まではアユが遡上している」とありましたが、なみなみと水を溜めたダムの姿に、流れも生きものもここで分断されてしまうのだというのをヒシヒシと感じました。

その後見学した六堰頭首工(⓶)では、遊泳力の弱い魚でも川を遡れるようにと左右の岸に魚道が造られていました。

旧新川村(⓸)は流域の災害を防ぐために、生活基盤が分断され失われてしまった村。川をダムなどの施設で治めようとする限り、脈々と続いてきたささやかな、けれど一人一人にとっては大切な絆や、暮らし、地域の記憶が失われてしまうのだと改めて思いました。

「鴻巣コウノトリを育む会」が活動している冬水田んぼ(⓺)。頂いたパンフレットには、コウノトリが暮らして行くためには、毎日約500g(ドジョウに換算すると70~80匹)が必要とありました。そのために無農薬でお米を作っている事や、用水から田んぼへドジョウたちが移動できるように、小さな魚道などを設置している事などを伺いました。

 この他に、川幅日本一の場所では、「川幅とは水が流れている幅ではなくて、土手から土手の間の河川敷も含まれています」という説明に、参加者からは驚きの声が挙がりました。

今回の見学は、川を分断する河川構造物の弊害と、その弊害を軽減する為の仕組みを見る事が中心でしたが、コウノトリを育む冬水田んぼの取り組みを見られたことで、荒川という流域の、明るい方向性を垣間見たような気がしました。

  (森と水委員・池田)


【参加者のアンケートより】

◆無尽蔵と言われた水資源の現状を把握し、また水資源の確保による自然破壊の擁護策を見学したけれど、行政が行う事には限りがあるので、生活の中での個人の取り組みが重要と考えます。

◆1人では行けないダムを間近で見たり、魚道を見られたりして良かった。生態系のプロの説明があったので、何十倍も楽しめた。


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