森と水のおはなし館だより13号

第2回講座報告 「災害にそなえる いざという時の水の備え、気候変動への対策」

 

橋本淳司さんによる水の連続講座の第2回が、7月6日に開催され、参加者は33名でした。冒頭のアメリカ・カリフォルニア州の干ばつの話から、食料品を輸入するという事は、外国の災害にふれるという事。そして、牛でも小麦でも輸入される食べ物は生育にかけた輸出国の「水」を背負ってやってくるという事が分かります。

 また、日本では台風の大型化によって豪雨災害が増えていて、事例として挙げられた広島市の安佐北地区の土砂災害から、開発による土地利用の問題点や、どうしたら災害に備えることができるかが、具体的に説明されました。個人でできることは、各市町村で用意している「ハザードマップ」を把握しておくこと。水を備蓄しておくこと(13ℓが目安だそうですよ)など。その他に、「地域としてダムや堤防に頼らずに地域で備える」という滋賀県流域治水の推進に関する条例が紹介され、森と田んぼの治水的機能を重視するという考え方に共感を覚えました。進行中のリニアモーター計画も、土地利用としては水脈を切るという問題があるという指摘に、参加者からも反響が寄せられました。

今回の講演を聞いて思ったのは、「未来は私たち平凡な市民一人一人の手の中にある」という事でした。未来の子どもたちが、飢えることなく渇くことなく暮らして行ける社会になるかどうかは、今の私たちがどのような選択肢で暮らしていくかなのだと。本当にサステナブルな社会に、安心・安全なまちに暮らしたいと思うなら、災害を防ぐために、土地の性格に反した開発をしないことを選択したい。水と食べ物(主食のお米だけでも)は自国で賄えた方が良いと。「人間の身体と土地は切り離せない関係にある。その土地でその季節にとれたものを食べるのが健康に良い」という「身土不二」という言葉を思い出します。明治時代の考え方だそうですが、水や資源、エネルギーの消費を減らす必要のある現代にも、通じる考え方なのではないでしょうか。              

-森と水の委員会 池田-


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