たくさん採れて、食味良しの優等生 「加美よつば まなむすめ」 2016年7月13日(水)

「加美よつば まなむすめ」おおぜいの自主監査に行ってきました!

昨年の11月から消費材の仲間入りをしたお米にJA加美よつばの「ささゆた香」「まなむすめ」があります。加美よつばと生活クラブとのおつきあいは長いものがありますが、お米は新しい取り組みなので、自主監査を行いました。テーマは平成27年産米の栽培内容確認と農薬削減への取り組みについてです。

今回の自主監査は私たちも初めての訪問ですが、JA加美よつばも初めてだったので、お互いとても緊張した気持ちで始まりました。一番の報告は、自主監査を通じJA加美よつばが生活クラブ原則に批准を進めていただいていることを知り、当日その確認ができたことです。

まなむすめの生産者は現在33名、JAにある稲作部会の下部組織としてグループを新規に作っていただきました。H27のグループの作付け47.7ha、出荷数量4,282俵でした。ちなみに、ささゆた香を作ってくださっている生産者も30名ほどいらっしゃるそうで、グループでは60名強になります。生活クラブ向け圃場には看板設置をしていただいています。

 

 

H27産米の栽培内容を伺いました。加美よつばは、薬萊山(やくらいさん)から湧き出る大変きれいな水を田んぼに入れています。気になるのは農薬使用です。H27年産米(現在供給されているもの)は、「マニュアル米栽培基準」にそって行われました。生産者の圃場が平地から山間地まであり、統一の栽培基準にする難しさがあるため、一定の基準即ちマニュアルの中で各生産者に作ってもらっている状況です。種子は温湯消毒、種もみを撒いた後、育苗箱処理に使う農薬をネオニコチノイド系農薬からフェルテラ剤へ変更しました。化学合成農薬使用は最大12~最小2成分回数、平均は7~8成分回数でした。宮城県の慣行栽培17成分回数から見るとだいぶ少ない内容になっています。

田んぼの畔への除草剤も、傾斜があるなど草刈りが困難な畔を除き、全域使っていません。農薬使用にあたっては、適正使用について学習会を開催したり、カメムシ防除はラジコンヘリを使い地区単位で防除をしますが、文書の通達、広報車の呼びかけをする等注意して行っていることがわかりました。

今後の栽培計画は、H28年産は27年に準ずる内容ですが、H29年産は農薬の使用上限10成分以下を計画、H30年は特別栽培米基準を目指すことを確認しました。

成育中のまなむすめですが、各生産者により植え付けの本数が違ったり、肥料の与え方を工夫したり、研究されていました。苗の本数を減らした実験栽培もおこなっています。間が広いと一株が大きく育ち、本数を減らしても収量はさほど変わらないそうです。であれば、苗作りにかかる費用・労力がだいぶ節約になります。

 

 

まなむすめの特徴に多収量であることがあります。反収あたりの重量をみると、ササニシキはお天気さえ良ければ大変良く収穫できるそうですが、ひとたびヤマセ等寒さが来ると、ゼロに近く採れないそうです。その点、まなむすめは寒さ、いもち病、倒伏などにバランスよく耐性を持ち、平均的に安定的に多収が見込める品種だそうです。食味の点でも、成育状況によるバラツキが少なく、おいしいお米を提供できる、優等生であることがわかりました。

 


まなむすめ以外の自然栽培米圃場も見学させていただきました。農薬削減についてはJAでも努力されています。稲作部会では、農薬に頼らない米作りをしている有機米部会があり、約60ha栽培しています。

アイガモ農法をやっている方もいますし、奇跡のりんごの木村さんの考えに基づく自然栽培を行っている生産者もいらっしゃいます。自然栽培農法は自然に生い茂る木々や草花が健全に成長しているように、肥料も農薬も用いないで自然の摂理に基づいて農作物を育てる農法です。稲の場合は、刈り取った藁を田んぼに残すだけで、外からは何も入れないそうです。田んぼに居る生き物が多いことは見てすぐわかりました。田んぼに水を入れる前に炭を入れ浄化するエリアにトノサマガエルが並んでいます。地元の小学生や仙台地域などからも小学生が生き物調査に来るそうです。ほたるもたくさん飛ぶそうです。

JA加美よつばはこういった有機農業を支援し、恵まれた自然環境を次世代に引き継ごうという考えをはっきり示されています。農地を守るために、米作りを続けていくために、集落営農を取り入れたり、地区のリーダーと情報を共有しています。次世代への思いは、生活クラブの考えとも共通していると思いました。

 

 


JA加美よつばはいろいろ生産してくださっていますが、これは「金のいぶき」というお米です。他のお米より胚芽が大きく、玄米ご飯に良く、あの「加美よつばラドファ」の「金のいぶき発芽玄米ご飯」です。

 

 


トマトケチャップの加工用トマトも作っています。生活クラブにも納めますが、コーミで同じ仕様で作ったケチャップをJA内で販売したところ、大変評判が良く、自慢できる一品ができたと大変喜ばれていました。ケチャップに続き、玉ねぎとトマトを使ったソースをコーミと開発し、これもなかなかの評判のようです。玉ねぎでは、夢都里路くらぶもお世話になっています。


近年、水田の転作作物に飼料用米のことを聞いたことがあると思います。JA加美よつばには全国で初の飼料用米専用カントリーがあります。建設の計画には生活クラブ連合会からの意見もあり、計画を進めていました。本格的に計画しようとした矢先東日本大震災があり、一時はどうなることかと危機もあったそうですが、震災があったがゆえに国内の飼料自給を考え、建設に踏み切ったそうです。大変先見の明があり、飼料用米の作付けが一昨年より昨年はぐんと増え、120%稼働だったそうです。「増える飼料用米を専門に管理するカントリーが有ったので区分管理もきちんとできました。」と伺いました。

JA内ではもち米の栽培も盛んです。もちとうるちが混ざらないか心配するところです。その対策には、生産者は種子をJAで購入し、その種子は県で管理されています。また、15年程前から自家消費用の飯米、もち米をJAで販売斡旋しています。どういうことかというと、1農家がうるちともちを作り、同じ乾燥機を使う場合、自家採取の種もみに混じる、販売商品に混じる、可能性があります。であれば、うるち米だけ作りもち米は買う、といった意味です。農協に集まった米は、各地区に倉庫があり、品種、等級、区分で帳票管理、低温保存されていました。


監査の始まりはぎこちない感じでしたが、話し合うことで徐々に、打ち解けることができたと思います。様々な話の中で、私たちが知っている「加美よつば」より、加美よつばが生活クラブのことをとても理解してくださっていることがわかりました。新幹線で行くとけっこう近いですし、これから「こころも近い」産地にしたいと思います。


 

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